LGBTの権利

まとめ

このページは、LGBTの権利に関わる法令などを紹介しています。

世界の潮流

モントリオール宣言

レスビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの人権についてのモントリオール宣言(Declaration of Montreal on Lesbian, Gay, Bisexual and Transgender Human Rights)は、カナダのモントリオールの国際会議(第1回ワールドアウトゲームズ、2006 World Outgames)にて、2006年7月29日に議決された、LGBT並びにインターセックスの人権の確保を求めて成立した宣言。

ジョグジャカルタ原則

性的指向並びに性自認に関連した国際人権法の適用上のジョグジャカルタ原則(Yogyakarta Principles on the Application of International Human Rights Law in Relation to Sexual Orientation and Gender Identity)は、LGBTに属する人々と、性分化疾患のうち自己意思に反して必要でない矯正手術を受ける可能性のある症例の当事者の人権を保障するための原則である。

2006年11月6日から9日にかけてインドネシアのジョグジャカルタ市にあるガジャ・マダ大学の国際会議にて、国際法律家委員会や元国際連合人権委員会構成員、及び有識者たちが草稿に基いて議論したのち採択された。そして2007年3月26日にジュネーヴの国際連合人権理事会で承認された。

  • 第1原則 人権の普遍的享受への権利
  • 第2原則 法の下の平等と差別を受けない権利
  • 第3原則 法の下に承認される権利
  • 第4原則 生命の権利
  • 第5原則 人身の安全の権利
  • 第6原則 プライバシーの権利
  • 第7原則 恣意的拘束からの自由
  • 第8原則 公平な裁判を受ける権利
  • 第9原則 勾留中に人道的に扱われる権利
  • 第10原則 拷問や残酷、非人間的、或いは品位を傷つける扱いや処罰を受けない権利
  • 第11原則 性的搾取を含むあらゆる搾取、及び人身売買からの保護
  • 第12原則 仕事を得る権利
  • 第13原則 社会保障及びその他の社会的保護措置を受ける権利
  • 第14原則 充分な生活水準への権利
  • 第15原則 好ましい住居を得る権利
  • 第16原則 教育への権利
  • 第17原則 到達可能な最高水準の健康への権利
  • 第18原則 医学的乱用からの保護
  • 第19原則 言論の自由と表現の自由の権利
  • 第20原則 平和的集会と結社の自由
  • 第21原則 思想、良心及び信教の自由
  • 第22原則 移動の自由の権利
  • 第23原則 難民申請の権利
  • 第24原則 家庭を築く権利
  • 第25原則 公的生活に参加する権利
  • 第26原則 文化的生活に参加する権利
  • 第27原則 人権を促進する権利
  • 第28原則 効果的賠償請求権及び補償を受ける権利
  • 第29原則 責任追及

日本国

日本国憲法

第十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第十四条  すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

性同一性障害特例法

性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(平成15年7月16日法律第111号)

本法律の提案の趣旨は以下のとおり。

性同一性障害は、生物学的な性と性の自己意識が一致しない疾患であり、性同一性障害を有する者は、諸外国の統計等から推測し、おおよそ男性三万人に一人、女性十万人に一人の割合で存在するとも言われております。

性同一性障害については、我が国では、日本精神神経学会がまとめたガイドラインに基づき診断と治療が行われており、性別適合手術も医学的かつ法的に適正な治療として実施されるようになっているほか、性同一性障害を理由とする名の変更もその多くが家庭裁判所により許可されているのに対して、戸籍の訂正手続による戸籍の続柄の記載の変更はほとんどが不許可となっております。そのようなことなどから、性同一性障害者は社会生活上様々な問題を抱えている状況にあり、その治療の効果を高め、社会的に不利益を解消するためにも、立法による対応を求める議論が高まっているところであります。

本法律案は、以上のような性同一性障害者が置かれている状況にかんがみ、性同一性障害者について法令上の性別の取扱いの特例を定めようとするものであります。

— 平成一五年七月二日、参議院本会議

男女雇用機会均等法

雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和47年7月1日法律第113号)「改正雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の施行について」の一部改正について(平成28年6月14日雇児発0614第2号)

第3 事業主の講ずべき措置(法第2章第2節) → 1 職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置(法第11条) → (2) (略) → イ 職場におけるセクシュアルハラスメントの内容 → ② 性的な言動

被害を受けた者(以下「被害者」という。)の性的指向又は性自認にかかわらず、当該者に対する職場におけるセクシュアルハラスメントも、法及び指針の対象となること。「性的指向」とは、人の恋愛・性愛がいずれの性別を対象とするかを表すものであり、「性自認」とは、性別に関する自己意識をいうものであること。

旅館業法

旅館業法(昭和23年7月12日法律第138号)

第五条  営業者は、左の各号の一に該当する場合を除いては、宿泊を拒んではならない。
一  宿泊しようとする者が伝染性の疾病にかかつていると明らかに認められるとき。
二  宿泊しようとする者がとばく、その他の違法行為又は風紀を乱す行為をする虞があると認められるとき。
三  宿泊施設に余裕がないときその他都道府県が条例で定める事由があるとき。

つまり上記以外の理由で宿泊は拒否できない。

東京都青年の家事件

東京高判平9年9月16日、判例タイムズ986号206頁、判例地方自治175号64頁

東京都青年の家事件(とうきょうとせいねんのいえじけん)とは、同性愛者の団体に対し、東京都が「青少年の健全な育成に悪い影響を与える」として宿泊施設「府中青年の家(閉鎖)」の利用を拒絶した事に対して、1991年2月に起こされ、1997年9月の二審で原告団体の全面勝訴で結審した損害賠償訴訟である。提訴の理由は「青年の家を利用した際、他団体から嫌がらせを受けた。そこで青年の家側に対応を求めたところ、青年の家所長と都職員から不誠実な対応をされ、今後の利用を拒否された」というものだった。

夫婦別姓訴訟

最大判平27年12月16日、平成26年(オ)第1023号 損害賠償請求事件

憲法24条は,1項において「婚姻は,両性の合意のみに基いて成立し,夫婦が同等の権利を有することを基本として,相互の協力により,維持されなければならない。」と規定しているところ,これは,婚姻をするかどうか,いつ誰と婚姻をするかについては,当事者間の自由かつ平等な意思決定に委ねられるべきであるという趣旨を明らかにしたものと解される。

国際法

国際連合

2011年6月:第19回国連人権理事会決議(A/HRC/RES/17/19)=性的指向と性別違和に関する初の国連決議

世界の全ての地域において、性的指向およびジェンダー同一性を理由として個人に対して行われる暴力と差別の全ての行為に重大な懸念を表明し、

1.国際連合人権高等弁務官に対して、世界の全ての地域における、性的指向およびジェンダー同一性に基づいた差別的な法律および実行並びに個人に対する暴力行為について、また如何に国際人権法が性的指向およびジェンダー同一性に基づく暴力と関連する人権侵害を阻止するために用いられるのか2011年12月に終了する研究を委託し、文書として提供することを要請する。

2.人権理事会の第19回会期の間に、高等弁務官によって委託された研究に含まれた事実によって伝えられた、パネルディスカッションを開催し、性的指向およびジェンダー同一性に基いた差別的な法律および実行並びに個人に対する暴力行為の問題に関する建設的、学識のある、率直な対話を行うことを決定する。

3.パネルが、高等弁務官によって委託された研究の勧告への適切なフォローアップについても討論することをまた決定する。

4.この優先的な問題について引き続き取り組むことをさらに決定する。

第34回会合
2011年6月17日

国際オリンピック委員会

オリンピック憲章 オリンピズムの根本原則 第6項

このオリンピック憲章の定める権利および自由は人種、肌の色、性別性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、 国あるいは社会のルーツ、 財産、 出自やその他の身分などの理由による、 いかなる種類の差別も受けることなく、 確実に享受されなければならない。

参考文献

  • LGBT法連合会『「LGBT」差別禁止の法制度って何だろう?』かもがわ出版 (2016/6/1) ISBN 9784780308419

関連項目

外部リンク

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