日本国憲法(私案)

まとめ

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目次

前文

第一編 基本原理

第一章 憲法の原則(条-条)
第二章 主権(条-条)
第三章 元首

第一節 天皇(条-条)
第二節 総理(条-条)

第四章 平和主義

第一節 戦争の放棄(条-条)
第二節 専守防衛(条-条)
第三節 国際協力(条-条)

第五章 改正(条-条)

第二編 人権

第一章 人権の原則(条-条)
第二章 平等権(条)
第三章 自由権

第一節 精神的自由(条-条)
第二節 身体的自由(条-条)
第三節 経済的自由(条・条)

第四章 社会権(条-条)
第五章 参政権及び請求権(条-条)
第六章 平和に関する権利(条-条)
第七章 その他の諸権利(条-条)
第八章 権利実現のための要件(条-条)

第三編 統治

第一章 統治の原則(条-条)
第二章 立法(条-条)
第三章 行政(条-条)
第四章 司法(条-条)
第五章 財政(条-条)
第六章 自治(条-条)

附則

前文

私たち日本国民は、日本国が、単一の国土と単一の文化に閉じ込められるものではなく、その多様な歴史と伝統を共有する主権者たる国民と、その国土を生活の場として共有する住民のあいだの、相互の尊敬と不断の協力により維持、運営され更新し発展し続ける精神的共同体であることを宣言する。私たち日本国民は、その前提のもと、日本国の伝統と文化的遺産を尊重し、国際情勢の変化、及び生産と流通と情報通信技術の革新を考慮したうえで、次の4つの理念をこの憲法に採用し、ここに1946年に制定した憲法を改正し、国家の礎を築くものである。

1 日本国は、公正な国でなければならない。私たち日本国民は、国政の権威は国民にのみ由来し、国権は国民の信託に基づく国民の代表が、国民及び住民全体の幸福のために行使するものであることを確認する。その代表者を決定する権能について、国民はいかなる理由においても差別されてはならず、また政府は、論証しうる正当な理由なく国民及び住民の自由を妨げてはならない。私たちは、その実現のために、私たちの国において、すべての憲法及び法令が、その理由と効果について不断の国民の検証にたえる説明責任を負うことを宣言する。

2 日本国は、平和な国でなければならない。私たち日本国民は、恒久の平和を念願し、平和を愛する諸国民の公正と信義とを信頼して、協力して世界の安全と生存を保持するとの決意をあらためて確認する。私たちは、世界の諸国民が恐怖と欠乏から免れ、平和と自由のうちに生存する権利を有するとの認識に立ち、その実現のために、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努める国際社会の努力に、名誉ある役割を果たすことを希求する。

3 日本国は、繁栄する国でなければならない。私たち日本国民は、経済的、文化的、社会的活動を広く興し、私たちの国が平和と安全のうちに繁栄することこそ、国民及び住民の幸福の礎であることを確認する。私たちは、この繁栄は国民及び住民の自主自律の判断に基づく選択の上に築かれることを認め、その自由な活動の振興に努め、また繁栄の果実を特定の世代にのみ独占させることなく、子孫の手に引き継ぐために尽力する。

4 日本国は開かれた国でなければならない。私たち日本国民は、長い歴史の中で世界中から集い、交わり、豊かなる文化と伝統の上に繁栄する国を築いた歴史を顧み、国の繁栄は、ひとえに自国のみならず、諸国民との協力の上に世界の繁栄にも与するためのものであることを確認する。この歴史を将来にわたり紡ぐため、私たちは、志を同じくする諸国民とともに、また国土を共有する多様な出自の住民とともに、繁栄を築き、長く歴史を歩んでいくことを決意する。

この憲法は、国民及び住民の人権の保障と、国家の統治機構の設計から成っている。この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅は、いっさいその効力を有しない。また、この憲法が国民及び住民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、現在及び将来の国民及び住民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものであることを確認する。

私たち日本国民は、全力を挙げて、この憲法に定められた崇高な理想と目的を達成し、諸国民の範となることを誓う。

第一編 基本原理

第一章 憲法の原則

(憲法の本質と解釈)
第1-1-1条 この憲法は、自然権に由来する。憲法の本質は、主権者たる国民が、国家権力(あらゆる公権力を含む。以下同じ。)を行使する者を適切に制御するための、国民から権力者への下令となる法規である。

2 この憲法の解釈は、前項の本質に則って行わなければならない。前項の本質に反する解釈、改正案、法規範、立法案、その他すべては、この憲法の下にして無効である。

3 前項に基づく無効の判断は、主権者からの訴えに基づき、抽象的違憲審査権を有する憲法裁判所においてこれを行う。

(原理原則)
第1-1-2条 この憲法は、次の三大原理に基づいている。この三大原理を否定するあらゆる行為は、永久に許されない。

(1) 国民主権
(2) 基本的人権の尊重
(3) 平和主義

2 この憲法の前文で宣言した理念を実現するため、次の三大原則に基づいてこの憲法を解釈しなければならない。

(1) 多様性の承認及び尊重
(2) 人間の安全保障を前提とした公平性、平和及び安全の確保
(3) 持続可能な社会の構築

(最高法規)
第1-1-3条 この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

2 前項の規定は一切の例外を認めない。緊急の法律、命令又は詔勅による憲法の改正、廃止又は適用除外等は行えない。

(憲法尊重擁護の義務)
第1-1-4条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う。

2 前項の規定は、憲法の根本的性質からして、専ら権力を担う側に課せられているものである。いやしくも権力者以外の国民及び住民がこの憲法を尊重し擁護する義務を有すると解釈してはならない。

(条約及び国際法規の遵守)
第1-1-5条 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守する。

第二章 主権

(国民主権、国家権力の行使)
第1-2-1条 日本国民は日本国の主権者であり、すべての国家権力は国民に由来する。

2 日本国民はこの憲法の定めにより国家権力を行使する。

(国民の要件)
第1-2-2条 日本国民は、日本国籍を有する。

2 日本国民たる要件は、法律でこれを定める。

(主権の行使)
第1-2-3条 国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じ、及び憲法改正のための国民投票によって、主権を行使する。

(政党)
第1-2-4条 国民は、その政治的意思形成に資するため、第2-3-7条の権利に基づき自由に政党を結成することができる。

2 政党は、国民主権の原理を尊重し、国民の政治的意思を集約し、統合する役割を果たし、民衆政治の発展に努めなければならない。

3 政党は、政治活動に要する資金の収支を国民に明示しなければならない。

第三章 元首

第一節 天皇

(天皇の地位)
第1-3-1条 天皇は、日本国の象徴元首であり、伝統と文化の統合の象徴である。
2 天皇は、日本国の伝統と文化の継承者として、過去、現在及び将来の日本国民のために儀式を行う。

(皇位の継承)
第1-3-2条 皇位は、世襲のものであって、法律の定めるところにより、これを継承する。

(天皇の国事行為に対する内閣の助言と承認)
第1-3-3条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負う。

(天皇の権能の限界、天皇の国事行為の委任)
第1-3-4条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない。

2 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。

(摂政)
第1-3-5条 法律の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行う。この場合には、前条第一項の規定を準用する。

(天皇の任命権)
第1-3-6条 天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。

2 天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。

(天皇の国事行為)
第1-3-7条 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、次の国事に関する行為を行う。

(1) 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
(2) 国会を召集すること。
(3) 下院を解散すること。
(4) 国会議員の総選挙の施行を公示すること。
(5) 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
(6) 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
(7) 栄典を授与すること。
(8) 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
(9) 外国の大使及び公使を接受すること。
(10) 儀式を行うこと。

(皇室の財産授受)
第1-3-8条 皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。

(天皇の軍事的、政治的利用の禁止)
第1-3-9条 国民は天皇を軍事的、政治的に利用してはならない。

2 天皇を神格化する行為は禁止される。

(国旗及び国歌、国旗及び国歌強制の禁止)
第1-3-10条 国旗及び国歌は、法律でこれを定める。

2 国旗及び国歌を強制することにより、その国旗及び国歌に対する国民の思想及び信条の自由を侵すことは許されない。

第二節 総理

(総理の地位)
第1-3-11条 総理は、日本国の統治元首であり、行政権の最終責任者である。

(_____)
第1-3-12条 総理は、日本国憲法の実現者として、この憲法で保障される国民および住民の自由と権利を実現するため、政府を指揮して国を運営する。

2 総理は、憲法に反する権能を持たず、その行為は国会の法律に拘束される。

3 総理は、国を運営する費用として、法律の定めるところにより徴税する。

(_____)
第1-3-13条 総理は、日本国籍の保持者でなければならない。

(_____)
第1-3-14条 総理は、法律の定めるところによる日本国民の直接投票によって、国民の中から国会が指名する。

2 総理の任期は、法律によって定める。

(_____)
第1-3-15条 総理は、政議院を代表して議案を国会に提出し、一般国務および外交関係を計画実行し、その過程および結果について国会に報告する義務を負い、ならびに行政各部を指揮監督する。

(_____)
第1-3-16条 総理は、前条に定めた職務のほか、次の事務を行う。

(1) 憲法改正、法律、政令および条約を公布すること。
(2) 住民院を解散すること。
(3) 国会議員の選挙の施行を公示すること。
(4) 省長および法律の定めるその他の公務員を任免すること。
(5) 条約を締結すること。ただし、事前に、時宜によっては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。
(6) 法律の定める基準に従い、人事院長と協力して公務員に関する事務を掌理すること。
(7) 予算を作成して国会に提出すること。
(8) この憲法および法律の規定を実施するために、政令を制定すること。ただし、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。
(9) 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除および復権を決定すること。

第四章 平和主義

第一節 戦争の放棄

(武力等の永久放棄)
第1-4-1条 日本国民は、国家が行う武力行使(暴力、兵力その他の物理的強制力の行使を含む。以下同じ。)を否定し、これを永久に放棄する。日本国は、いかなる理由によっても人間を殺傷してはならない。ただし、次条の規定(自衛権の保持)を唯一の例外として、最小限度の武力行使が認められる。

(自衛権の保持)
第1-4-2条 日本国民は、自らを守るために必要な最小限度の正当防衛としての武力行使を、自衛権として保持する。

2 前項の規定は、日本国が専ら自らの国民及び住民の生命及び財産を守るために有する自衛権であって、他国を守るためにこれを行使することは許されない。

3 前2項の規定は、歴史上の幾多の戦争が、後年に検証すると侵略戦争であったのにもかかわらず、開戦時は、自衛や国防の名の下に行われてきたことに鑑み、政府の判断における正当防衛の解釈は、厳格に行わなければならない。

第二節 専守防衛

(防衛軍の保持、防衛軍の自国領土以外への派遣の禁止)
第1-4-3条 日本国は、前条の規定に基づき、他国又は特定の集団の武力による威嚇又は武力の行使による侵略から国民及び住民の生命及び財産を守るため、最低限の防衛力を保持し、専ら自衛及び国民・住民の保護のみを行う防衛軍を組織する。

2 前項に規定する防衛軍は、前条の規定に基づく武力行使以外であっても、地震、台風その他の甚大な災害が発生したときは、国民及び住民の生命及び財産を守るための活動を行わなければならない。防衛軍は国民及び住民の生命及び財産を守ることを目的とする組織であることをに鑑み、国家を守るための権能を有しないため、内乱等による社会秩序の混乱においては活動を行ってはならない。

3 第2-6-1条における他国民の平和権及び第2-6-6条における国民の侵略戦争の加害者にならない権利を保障するため、防衛軍の自国領土以外への派遣は認められない。

(非人道的兵器の保有・製造・輸出入・使用及び非人道的攻撃方法の禁止)
第1-4-4条 核兵器、生物化学兵器をはじめとする非人道的兵器の保有、製造、輸出入、使用及び非人道的攻撃方法は禁止する。

第三節 国際協力

(国際協力の理念)
第1-4-5条 日本国は、地球上から、軍事的紛争、国際テロリズム、自然災害、環境破壊、特定地域での経済的欠乏及び地域的な無秩序によって生じる人類の災禍が除去されることを希求する。

2 日本国は、ヒロシマ、ナガサキ及びフクシマの経験を踏まえ、核兵器の廃絶を世界に希求し、放射能汚染による被害の甚大さを世界に訴え続ける。

(国際協力、軍事協力の禁止)
第1-4-6条 前条の理念に基づき、日本国は、経済的、文化的、人道的その他の諸分野において、他国民及び他国家、国際機関と積極的に協力する。

2 軍事的協力はこれを禁止する。

第五章 改正

(改正の手続き、その公布)
第1-5-1条 この憲法の改正は、各議院の総議員の過半数の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、有効投票数の過半数の賛成を必要とする。

2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

(厳格条項)
第1-5-2条 前条の規定にかかわらず、第1編(基本原理)各条及び第2編(人権)の第3章までの各条の規定を改正するときは、各議院の総議員の三分の二以上の賛成及び有権者総数の過半数の賛成を必要とする。

(永久条項)
第1-5-3条 前2条の規定にかかわらず、各編第1章(諸原則)各条の規定は、これを変更することは永久に出来ない。ただし、文章表現の不正確な部分や解釈の曖昧であったものを明確にするなど、規定の趣旨が変わらない軽微な変更については、憲法裁判所が認めたものについては、前条の規定に基づき改正することが出来る。

第二編 人権

第一章 人権の原則

(基本的人権の本質)
第2-1-1条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪え、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

(基本的人権の享有)
第2-1-2条 何人も、基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が掲げる基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来にわたって保障される。

(個人の尊重)
第2-1-3条 何人も、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する各人の権利については、公共の利益に反しない限り、立法その他の国政の上で、最も尊重されなければならない。

(国際人権法の適用)
第2-1-4条 この憲法は、この憲法が掲げる自由及び権利に加えて、世界人権宣言を端緒とし国際人権規約をはじめとするわが国が批准した国際人権法において定める人権の享有も合わせて保障する。

(自由と権利の保持の責任とその濫用の禁止)
第2-1-5条 この憲法が掲げる自由及び権利は、各人の不断の努力によって、これを保持しなければならない。また何人も、相互に自由及び権利を尊重し、国の安全や公の秩序、国民の健全な生活環境その他の公共の利益との調和を図り、これを濫用してはならない。

第二章 平等権

(法の下の平等、貴族の禁止、栄典)
第2-2-1条 何人も、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

2 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。ただし、法律で定める相当な年金その他の経済的利益の付与は、公共の利益に反しない範囲においてはこの限りではない。

3 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴わない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。

第三章 自由権

第一節 精神的自由

(思想・良心の自由)
第2-3-1条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

(信教の自由)
第2-3-2条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。

2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。

3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

(知る権利、情報の公開)
第2-3-3条 何人も、自らの意見あるいは思想の前提となる事実、考えその他に関する情報を求める権利を有する。

2 国及び地方公共団体は情報公開に努めなくてはならない。

(表現の自由、通信の秘密)
第2-3-4条 言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

(プライバシーの権利、名誉・信用の保障)《人格権》
第2-3-5条 何人も、その私生活、家族、住居あるいは通信に対して、恣意的にあるいは不法に干渉されない権利を有する。

2 名誉及び信用を不法に攻撃されない権利は、これを保障する。

(学問の自由)
第2-3-6条 学問の自由は、これを保障する。

(集会、結社の自由及び政党結成の自由)
第2-3-7条 集会、結社の自由及び政党結成の自由は、これを保障する。

2 前項の規定に関わらず、憲法秩序に反する団体は禁止する。

第二節 身体的自由

(奴隷的拘束及び苦役からの自由)《身体の自由》
第2-3-8条 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

(移動・移転の自由、外国移住・国籍離脱の自由)
第2-3-9条 何人も、移動及び移転の自由を有する。

2 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。

(罪刑法定主義、法定の手続きの保証)《適正手続》
第2-3-10条 何人も、適正な法律及びその法律の定める手続によらなければ、その自由若しくは権利を奪われ、又はその他の刑罰を科せられない。

(裁判を受ける権利)
第2-3-11条 何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪われない。

(逮捕の要件)
第2-3-12条 何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、裁判官が発し、かつ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。

(留置・勾留の要件)
第2-3-13条 何人も、理由を直ちに告げられ、かつ、直ちに弁護人に依頼する権利を与えられなければ、留置又は勾留されない。また何人も、正当な理由がなければ、勾留されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。

(住居等の不可侵)
第2-3-14条 何人も、第17条の場合を除いては、正当な理由に基いて裁判官が発する令状によらなければ、その住居、書類及び所持品について侵入、捜索及び押収を受けることはない。

2 捜索又は押収は、捜索する場所及び押収する物を明示する各別の令状によろなければならない。

(拷問及び残虐刑の禁止、死刑の廃止)
第2-3-15条 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。

2 死刑は、これを廃止する。

(刑事被告人・勾留された容疑者の権利)
第2-3-16条 すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。

2 刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与えられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。

3 刑事被告人及び勾留された容疑者は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。

(自己に不利益な供述、自白の証拠能力)
第2-3-17条 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。

2 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く留置若しくは勾留された後の自白は、これを証拠とすることができない。

3 何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

(遡及処罰の禁止、一事不再理)
第2-3-18条 何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問われない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。

第三節 経済的自由

(居住・営業・職業選択の自由)
第2-3-19条 何人も、公共の利益に反しない限り、居住、営業及び職業選択の自由を有する。

(財産権)
第2-3-20条 財産権は、これを侵してはならない。

2 財産権の内容は、公共の利益に適合するように、法律でこれを定める。

3 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。

第四章 社会権

(生存権、国の社会的使命)
第2-4-1条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

2 国及び地方公共団体は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

(教育権、義務教育)
第2-4-2条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

2 国及び地方公共団体は、すべての子どもに対して教育を受ける権利を保障するための環境を整える義務を負う。この義務は、精神的又は身体的に障害をもつ子どもに対しても免れることはできない。

3 義務教育は、これを無償とする。

(勤労権、勤労条件の基準)
第2-4-3条 すべて国民は、勤労の権利を有する。

2  賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。

(勤労者の団結権)《労働基本権》
第2-4-4条 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

(環境権、環境保全に対する国・地方公共団体の義務)
第2-4-5条 何人も、健全で恵み豊かな環境を享受する権利を有する。

2 国及び地方公共団体は、環境保全のため最大限に努力する責務を負う。

第五章 参政権及び請求権

(参政権、公務員の本質、普通選挙・秘密投票の保障)
第2-5-1条 国会議員、地方自治体の長及びその議会の議員その他の公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

2 すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者であってなならない。

3 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

4 すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問われない。

(請願権)
第2-5-2条 何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

(行政情報の開示請求権)
第2-5-3条 何人も、法律の定めるところにより、国及び地方公共団体に対して、その事務に係る情報について開示を求めることができる。

(刑事補償)
第2-5-4条 何人も、留置又は勾留された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる。

(国及び公共団体の賠償責任)
第2-5-5条 何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。

第六章 平和に関する権利

(平和権、他国民の平和権の尊重及び他国民に対する日本国民の平和権尊重の要求)
第2-6-1条 日本国民は、何人も戦争を行う自国、他国その他の集団によって生命、財産を奪われない権利を獲得すべきであることを確認する。

2 日本国は、現在においても、わが国が関わる戦争によって、他国民の生命、財産を侵害することを禁止する。

3 また日本国民は、同時に他国家も日本国民の同様の権利を侵害しないよう要求する。

(国民の非武装権)
第2-6-2条 日本国民は、国家の兵員になることを強制されない権利を有する。

(軍国主義からの解放、玉砕強制の禁止)
第2-6-3条 日本国民は、軍国主義から解放される。

2 玉砕の強制は二度と許されてはならない。

(総力戦体制からの解放)
第2-6-4条 日本国民は、軍事的、政治的、経済的その他の総力戦体制から解放される権利を有する。

2 自治組織、企業、報道機関、公務員、学校その他に対する戦争協力の強制は許されてはならない。

3 勤労動員は禁止される。

(学校における軍国主義教育からの解放、学校における総力戦体制の導入の禁止)
第2-6-5条 学校における軍国主義教育は禁止される。

2 軍事教練、勤労学徒動員、学童強制疎開、学徒出陣その他の学校における総力戦体制の導入は、二度と許されてはならない。

(侵略戦争の加害者にならない権利、民族自決権の尊重、植民地支配の禁止)
第2-6-6条 日本国民は侵略戦争の加害者にならない権利を有する。

2 日本国は、自民族及び他民族の自決権を最大限に尊重する。

3 植民地支配は禁止される。

第七章 その他の諸権利

(子どもの尊厳及び最善の利益、子どもの環境、経済的搾取・有害労働からの保護)
第2-7-1条 すべて子どもは、尊厳たる人間として扱われなくてはならない。また、子どもに関わるすべての活動においては、子どもの最善の利益が第一義的に考慮される。

2 家族、学校その他の子どもの生活する場は、子どもの生存及び発達を可能な限り最大限に確保する環境とならなくてはならない。

3 子どもは経済的搾取及び有害労働から保護される。

(性別を超えた尊厳、国家の男女平等確保に関する義務、家族生活における個人の尊厳と本質的平等)
第2-7-2条 何人も、性別による差異無く尊厳たる人間として扱われなくてはならない。

2 政府は、政治的、経済的、社会的、文化的その他のいかなる分野においても男女に平等の権利を確保する義務を負う。

3 婚姻は、当事者間の合意のみに基いて成立し、お互いが同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

4 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と相互の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

(犯罪被害者の権利)
第2-7-3条 生命又は身体を害する犯罪行為による被害者又はその遺族(以下「被害者等」という。)は、法律の定めるところにより、国の救済を受けることができる。

2 被害者等は、法律の定めるところにより、当該事件の処理とその結果について司法機関から説明を受け、裁判に際して意見を述べることができる。

(外国人の尊厳、特別永住者の権利、定住者の参政権)
第2-7-4条 日本国は、日本国籍を持たない外国人に対しても、その外国人の人間の尊厳に立脚して対応しなくてはならない。

2 サンフランシスコ条約によって国籍を離脱した国内住民及びその子孫(以下「特別永住者」という。)は、この憲法及び日本国内のすべての法律、命令、条令が国民に保障する権利と完全に同じ権利を保障される。

3 特別永住者以外の定住する外国人の国及び地方公共団体に対する選挙権、被選挙権に関しては、法律及び条例でこれを定める。

第八章 権利実現のための要件

(この章の趣旨)
第2-8-1条 この章において定める国民の義務は、この憲法が日本国民に保障する主権、人権、その他の権利を実現するために必要かつ最小限のものであって、憲法制定の趣旨からして国民に必要以上の義務を課すことは許されない。

2 政府がこの憲法の規定に反する新たな義務を国民に課すことは、これを禁ずる。

(義務教育を受けさせる義務)
第2-8-2条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子どもに第2-4-2条の規定する義務教育を受けさせる義務を負う。

(労働権行使の義務)
第2-8-3条 すべて国民は、第2-4-3条に基づく勤労の権利を行使する義務を負う。

(環境権保全の義務)
第2-8-4条 すべて国民は、第2-4-5条に基づく環境権を享受できるような、良好な環境を保全する義務を負う。

(政治参加の義務)
第2-8-5条 国民は、

(納税の義務)
第2-8-6条  国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う。

第三編 統治

第一章 統治の原則

(権力分立)
第3-1-1条 国家権力が単一の機関に集中することによる権利の濫用を抑止し、権力の区別及び分離と各権力相互間の抑制及び均衡を図ることで、国民及び住民の権利及び自由の確保を保障するために、日本国は、権力集中制を採用せず、権力分立制を採用する。

(水平的分立)
第3-1-2条 日本国の国家権力は、立法、行政及び司法の三権に分かつ。

(垂直的分立)
第3-1-3条 日本国は、地方分権を推進する。

第二章 立法

(国会の地位、立法権)
第3-2-1条 国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。

(両院制)
第3-2-2条 国会は、第一院である代議院(以下「下院」という。)及び第二院の州議院(以下「上院」という。)の両議院でこれを構成する。

(両議院の組織、代表)
第3-2-3条 下院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。

2 上院は、地方公共団体を代表する選挙された議員でこれを組織する。

3 両議院の議員の定数は、法律でこれを定める。

(議員及び選挙人の資格)
第3-2-4条 両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。

(下院議員の任期)
第3-2-5条 下院議員の任期は、四年とする。但し、下院解散の場合には、その期間満了前に終了する。

(上院議員の任期)
第3-2-6条 上院議員の任期は、六年とし、三年ごとに議員の半数を改選する。

(選挙に関する事項)
第3-2-7条  選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。

(両議院議員兼職の禁止)
第3-2-8条 何人も、同時に両議院の議員たることはできない。

(議員の歳費)
第3-2-9条 両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける。

(議員の不逮捕特権)
第3-2-10条 両議院の議員は、法律の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない。

(議員の発言、表決の無責任)
第3-2-11条 両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。

(常会)
第3-2-12条 国会の常会は、毎年一回これを召集する。

(臨時会)
第3-2-13条 内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。

(衆議院の解散、特別会、参議院の緊急集会)
第3-2-14条 下院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、下院議員の総選挙を行い、その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。

2 下院が解散されたときは、上院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、上院の緊急集会を求めることができる。

3 前項但書の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであって、次の国会開会の後十日以内に、下院の同意がない場合には、その効力を失う。

(資格争訟の裁判)
第3-2-15条  両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

(定足数、表決)
第3-2-16条  両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。

2  両議院の議事は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

(会議の公開、会議録、表決の記載)
第3-2-17条 両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。

2 両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない。

3 出席議員の五分の一以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。

(役員の選任、議員規則・懲罰)
第3-2-18条 両議院は、各々その議長その他の役員を選任する。

2 両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め、又、院内の秩序をみだした議員を懲罰することができる。但し、議員を除名するには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

(法律案の議決)
第3-2-19条 法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。

2 下院で可決し、上院でこれと異なつた議決をした法律案は、下院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。

3 前項の規定は、法律の定めるところにより、下院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。

4 上院が、下院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、下院は、上院がその法律案を否決したものとみなすことができる。

(下院の予算先議、予算議決に関する下院の優越)
第3-2-20条 予算は、さきに下院に提出しなければならない。

2 予算について、上院で下院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は上院が、下院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて三十日以内に、議決しないときは、下院の議決を国会の議決とする。

(条約の承認に関する下院の優越)
第3-2-21条 条約の締結に必要な国会の承認については、前条第二項の規定を準用する。

(議院の国政調査権)
第3-2-22条 両議院は、各々国政に関する調査を行い、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。

(閣僚の議院出席の権利と義務)
第3-2-23条  内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。

(弾劾裁判所)
第3-2-24条  国会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、両議院の議員で組織する弾劾裁判所を設ける。

2  弾劾に関する事項は、法律でこれを定める。

第三章 行政

(行政権)
第3-3-1条 行政権は、内閣に属する。

(内閣の組織、文民資格、国会に対する連帯責任)
第3-3-2条 内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。

2 内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。

3 内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う。

(内閣総理大臣の指名、下院の優越)
第3-3-3条 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行う。

2 下院と上院とが異なった指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は下院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、上院が、指名の議決をしないときは、下院の議決を国会の議決とする。

(国務大臣の任命及び罷免)
第3-3-4条 内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。

2 内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。

(内閣不信任決議の効果)
第3-3-5条 内閣は、下院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に下院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。

(内閣総理大臣の欠缺、新国会の召集と内閣の総辞職)
第3-3-6条 内閣総理大臣が欠けたとき、又は下院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは、内閣は、総辞職をしなければならない。

(総辞職後の内閣)
第3-3-7条 前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行う。

(内閣総理大臣の職務)
第3-3-8条 内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する。

(内閣の職務)
第3-3-9条 内閣は、他の一般行政事務の外、左の事務を行う。

(1) 法律を誠実に執行し、国務を総理すること。
(2) 外交関係を処理すること。
(3) 条約を締結すること。但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。
(4) 法律の定める基準に従い、官吏に関する事務を掌理すること。
(5) 予算を作成して国会に提出すること。
(6) この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。但し、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。
(7) 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。

(法律・法令の署名)
第3-3-10条 法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。

(国務大臣の特典)
第3-3-11条 国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。

第四章 司法

(司法権・裁判所、特別裁判所の禁止、裁判官の独立)
第3-4-1条 すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。

2 特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行うことができない。

3 すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される。

(最高裁判所の規則制定権)
第3-4-2条 最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。

2 検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。

3 最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。

(裁判官の身分の保証)
第3-4-3条 裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行うことはできない。

(最高裁判所の裁判官、国民審査、定年、報酬)
第3-4-4条 最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。

2 最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる下院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる下院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。

3 前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。

4 審査に関する事項は、法律でこれを定める。

5 最高裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した時に退官する。

6 最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。

(下級裁判所の裁判官、任期、定年、報酬)
第3-4-5条 下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。その裁判官は、任期を十年とし、再任されることができる。但し、法律の定める年齢に達した時には退官する。

2 下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。

(法令審査権と最高裁判所)
第3-4-6条  最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。

(裁判の公開)
第3-4-7条 裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。

2 裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行うことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となっている事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。

第五章 財政

(財政処理の基本原則)
第3-5-1条 国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。

(課税)
第3-5-2条 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

(国費の支出及び国の債務負担)
第3-5-3条 国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。

(予算)
第3-5-4条 内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

(予備費)
第3-5-5条 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。

2 すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。

(皇室財産、皇室の費用)
第3-5-6条 すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。

(公の財産の支出又は利用の制限)
第3-5-7条 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

(決算検査、会計検査院)
第3-5-8条 国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。

2  会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。

(財政状況の報告)
第3-5-9条 内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。

第六章 自治

(地方自治の基本原則)
第3-6-1条 地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。

(地方公共団体の機関、その直接選挙)
第3-6-2条 地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。

2 地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。

(地方公共団体の権能)
第3-6-3条 地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。

(特別法の住民投票)
第3-6-4条 一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。

附則

(施行期日)
第4-1条 この憲法は、公布の日から起算して六箇月を経過した日から、これを施行する。
2 この憲法を施行するために必要な法律の制定、上院議員の選挙及び国会召集の手続並びにこの憲法を施行するために必要な準備手続は、前項の期日よりも前に、これを行ふことができる。

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第4-2条  この憲法施行の際、上院がまだ成立していないときは、その成立するまでの間、下院は、国会としての権限を行う。

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第4-3条  この憲法による第一期の上院議員のうち、その半数の者の任期は、これを三年とする。その議員は、法律の定めるところにより、これを定める。

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第4-4条  この憲法施行の際現に在職する国務大臣、下院議員及び裁判官並びにその他の公務員で、その地位に相応する地位がこの憲法で認められてゐる者は、法律で特別の定をした場合を除いては、この憲法施行のため、当然にはその地位を失ふことはない。ただし、この憲法によつて、後任者が選挙又は任命されたときは、当然その地位を失う。

()
第4-5条

関連項目

外部リンク

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