クローズドゲイの理由

まとめ

  • 大前提…セクシャリティは、個人のプライバシーですから、公にするか秘密にするかは、本人が決めるべき事柄です。
  • 理想…ゲイが笑い者にされない社会、ゲイが犯罪にならない世界(イスラム圏では死刑もありうる)
  • 現実…まだまだ偏見が根強い、公表しても隠しても生きづらさに変わりはない(隠していた方がまだ安全)
    • 秘密…隠している罪悪感、暴露される不安感
    • 公表…偏見の目にさらされる、噂として広まる

キーワード

  • カミングアウト…自分を受け入れ、秘密を公表すること。
  • アウティング…本人の意思に反して秘密を暴露すること。
  • オープン…カミングアウト済みの状態、オープンリーともいう。
  • クローズ…カミングアウトしていない状態、クローズド・クローゼットともいう。
  • ※「秘密」には、性的指向や性自認のほか、出生や病状などが当てはまります。

多くのゲイはクローズド

ゲイを含むLGBTの人は12~13人に1人、つまり学校の教室に最低1人はゲイ(を含む LGBT)がいるはずですが、みなさんの回りにゲイの人、まずいないですよね。だってほとんどのゲイは、ゲイだとカミングアウトしないし、バレないための予防策(模範解答とか)を何重にも用意しています。

理由は簡単、カミングアウトしても良いことないから。

LGBTの存在が徐々に市民権を得てきているにせよ、まだまだ世間は無知で偏見を持った人が大多数。テレビやメディアで笑い者にされ、友人・知人との会話でも同性愛は気持ち悪い存在、嘲笑の対象となっているのに、カミングアウトだなんて出来やしない…

言わなければ済む話?

中には「言いたくなければ言わなきゃいい」そう思う人もいるでしょう。

でもね…「彼女はいるの?」「どんな人が好みなの?」「結婚はしないの?」なんて質問を浴びせられるたびに、適当にごまかしたりウソをつかざるをえない状況に追い込まれる。それはとってもツライことなんです。

もちろん、公表するか秘密にしておくかは、本人の自由なのですが。いずれにせよ、秘密にしていても苦しいし、公表してもつらい目に遭うので、実際問題、ゲイの自殺率は高いです(ストレートの約6倍!)。

つまり、多くのゲイは「カミングアウトしない」のではありません。する・しないの次元ではなく「カミングアウト出来ない」のです。なるべく早く、純粋にカミングアウトする・しないを選べる時代になってほしいなと思います。

打ち明けられる信頼関係

ちょっと想像してみてください。もしも同僚や知り合いが本当はゲイだったとして、なぜあなたに隠しているのでしょうか?

それは、あなたが「打ち明けても大丈夫な人と見なされていない」ということなのです。

完全なオープンリーゲイはごく一部で、ほとんどのゲイはクローゼットですが、普段クローゼットであっても、この人は信頼できると思えた人には打ち明けるといったパターンもあります。(もちろん、誰一人打ち明けていない完全クローズドのゲイも数多いですが)

つまりは信頼関係です。

多くのゲイは、自分の正体がバレることが怖いため、人間観察能力が自ずと鋭くなります。そして、あの人は打ち明けても無意味だな(大多数の人)とか、(親友など)この人には本当のこと知ってほしいけど信用して大丈夫かな…危険かな…、などと常に頭の中で考えているものなのです。

関連項目

外部リンク

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